1 浄土真宗の本尊は次のどなた?
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本尊というのは、もっとも敬い尊ぶべき信仰の対象となるもの。いわば自らの人生を生かしていく一番大事な精神的支柱を与えてくれるもの、と言ってもよいでしょう。仏教では仏、菩薩がそれに当たり、そのはたらきを指す場合もあります。 浄土真宗では、善人も悪人も、すべての人びとをもらさず救おうと大悲のはたらきをかけておられる阿弥陀仏に、私自身をゆだねていく教えです。したがって答えは(ロ)です。(イ)の釈迦牟尼仏はお釈迦さまのことですが、浄土真宗では、お釈迦さまは、その悟られた真実が阿弥陀仏のはたらきとなってすべての人びとに届けられていると説いてくださった方と見ています。また、(ハ)の観音菩薩は、阿弥陀仏の元で修行され、志は阿弥陀仏と同じく衆生救済ですが、まだ完全な悟りを得ておられないので菩薩と呼ばれています。浄土真宗でも、観音菩薩は阿弥陀仏の慈悲のはたらきを表す方として尊びますが、本尊としては阿弥陀仏一仏です。 |