2 阿弥陀仏の救いで、どこへ行く?
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(イ)天国は、キリスト教徒が正しい信仰により、死後、生まれるという、いわば信者の理想郷となるところです。仏教でも天(上)界というのがありますが、これは次に触れるように仏や菩薩が救いとる理想の世界ではありません。 (ロ)冥土は冥界ともいい、亡き人がはじめに赴くところです。「冥」という字には「くらい」「まよう」という意味があり、冥土といえば、やはり暗く心細い世界といえるでしょう。三途の川や賽ノ河原があるそうで、ここで閻魔大王らの裁きを受け、次の世の行き先が決まります。それが地獄、餓鬼、畜生の三途(三悪道)なのか、善業が評価されて天界に生まれるのかノ、いずれにしても、六道といわれる迷いの世界に生まれることに変わりはありません。 (ハ)極楽浄土というのが、阿弥陀仏の救いで生まれることができる世界です。ここは、暗闇ではなく、無量の光明に満ちたところであり、すべてのいのちが一つに解け合い、敬い合う清浄な仏の世界です。苦悩が消えて楽のみになることから極楽と呼ばれます。浄土の中でも最上の浄土といわれるゆえんです。 |