6 阿弥陀仏の願いは次のどれ?
|
|||
阿弥陀仏は、迷える人びとをもれなくすくい取るという願いを建てられた仏さまです。その願いの特徴は、「摂取不捨」といって、いったん救いとると、二度と手放さないという継続性の救いであり、また迷いの元である煩悩を持ったままの私を、そのままにすくい取るという、いわゆる「悪人救済」の救いです。それは、阿弥陀さまのいうことを素直に聞く人だけを対象にしているのではなく、阿弥陀さまの本意も理解せず、阿弥陀さまから逃げていく人を追いかけてでも救うという救いです。 また、努力するとかしないとかにかかわらず、生きとし生きるものすべてを「わがいのち」とされ、そのいのちを活かしたいとの願いですから、迷いの存在である私たちの努力の有無が、救いの条件になることはありません。したがって、答は(ハ)になります。 ともあれ、すべての人びとの苦悩を根本から取り除くことによって、それぞれの人生をはつらつと歩ませたいというのが、阿弥陀仏の願いなのです。 |